大好きな家族や親族でも、毎日のように高齢者の家族に家を出て街を徘徊してしまう…なんてことになると精神的に参ってしまうこともあるしょう。さらに、そんなふうに疲弊してしまう自分に罪悪感を抱くこともあるのではないでしょうか。
しかし、そんなときでも罪悪感を感じることはありません。必要な時は人やサービスを頼って、自分自身の生活を優先することも大切です。介護生活に限界がきて、老人ホームに認知症をわずらっている家族を入院させてしまった時に罪悪感を感じてしまうのは当たり前のことかもしれません。「介護を放棄してしまった」と感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、それを悪いことをしたと捉えるのではなく、むしろ夜中に徘徊などをされて、介護をしている自分の体力や精神力が限界に来る前に「安全な施設に入れることができた」と、前向きに考えるべきでしょう。
老人ホームには、認知症について学んだ介護業界のプロがいます。もしかしたら、在宅介護をされていて、家族がイライラしているよりも心地良い生活を送れるかもしれません。自分が介護や徘徊に疲れたから施設に投げ込んだと考えるのではなく、「より良いケアをしてもらうために施設に入居させた」と考えを改めましょう。
大切な家族のことを考えるがゆえに、罪悪感を感じてしまうことは当然のことと言えるでしょう。家族の疲れやイライラは、高齢者本人にも伝わってしまうものです。施設やサービスを上手に利用しながら、本人との良好な関係を築いていけると良いでしょう。